戸田ファミリー歯科の施設往診同行をしました。

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こんにちは、本日は戸田ファミリー歯科の施設往診に愛知調剤薬局が同行しました。

実は、医師と同じように歯科医の先生も在宅の往診にいきます。そこでは主に、介護度が高く通院することが困難な患者さんの口腔内ケアや入れ歯の型合わせ調整などの治療がメインとなっていきます。

患者さんの中には麻痺をお持ちの方もいらっしゃいます。嚥下機能がどこまで可能か、正常に嚥下をすることができるのか等も診察において重要になっております。

処方こそ出なかったものの、薬剤師として歯科領域への介入の余地はあります。
例えば、歯科保険で適応される漢方薬が7種類あるのはご存知でしょうか。
①立効散(ツムラ)
②半夏瀉心湯(ツムラ・コタロー)
③黄連湯(ツムラ・コタロー)
④茵陳蒿湯(ツムラ)
⑤五苓散(ツムラ・コタロー)
⑥白虎加人参湯(ツムラ・コタロー)
⑦排膿散及湯(ツムラ・コタロー)
がございます。

今回はこの中でも、①⑤⑥に焦点を当てて解説していきたいと思います。

①立効散
細辛2g 防風2g 升麻2g 竜胆1g 甘草1.5g の5種類で構成されております。
主に、口内炎の第一選択漢方・舌咽神経痛で使用されることがあります。
睡眠中に食いしばりがあったりすると慢性的な歯痛があることがありますが、その度にNSAIDSを飲むというわけにもいきません。また、胃腸虚弱の患者さんにも使える処方となります。

⑤五苓散
茯苓3~4.5g  猪苓3~4.5g 沢瀉4~6g 朮3~4.5g 桂枝1.5~2.5gの5種類で構成されております。
このうち前から4種類は水を整える生薬になります、利水作用があり浮腫・めまい・二日酔い等に使用されますが。
歯科領域では、主に舌が厚くなる症状に必要となります。
人は嚥下をする際、顎を引いて・舌を上あごに押し当て、歯の内側いっぱいに舌を伸ばし・口腔内を陰圧にするため頬肉を歯の外側に吸い付け・唾とともに嚥下をします。
では歯の無い、もしくは歯の少ない患者さんがどうするのでしょうか。
高齢になると頬の筋肉も衰え吸う力も衰えます。そうなった時は舌が大部分の嚥下の機能を補います。すると舌は次第に大きく厚くなります。東洋医学的には胖大と呼び、陰が過剰になった状態なります。
次に、その患者さんが入れ歯を作ると今度は、舌が大きいために歯で自身の舌を痛めてしまします。こういった症状を改善するために五苓散は効果を示します。

⑥白虎加人参湯
知母5g 粳米8g 石膏15g 人参1.5~3g 甘草2g の5種類で構成されております。
今の残暑の激しい夏の時期に最適な処方です。特徴としては、石膏は体を冷やす強力な生薬であり、漢方薬の王様である人参、と粳米は津液と呼ばれる体液の生成を促す生薬が含まれております。熱中症において体内の水分が減っている時や体内に熱がこもっている時に使用されます。
歯科領域では、口腔内の乾燥が進み歯周病が起きているもしくは危険がある患者さんや、のどが渇いて仕方がない患者さんに使用されます。おそらく舌が乾燥して薄くなっている無苔・亀裂が入っている裂紋が現れ、それがサインとなります。
口腔内の乾燥は避けたいが、ラシックス(フロセミド)やルプラック(トラセミド)、サムスカ(トルバプタン)などを服用し飲水制限のある患者さん、もしくは寝ている間に口呼吸になって乾燥している患者さんに使用をおすすめします。
五苓散とは真逆とまではいかないものの、別の使い道となっております。
注意点として石膏は強力な清熱作用がありますが胃腸に負担がかかるため長期での服用はしないということです。

いかがでしたでしょうか